Dr.ヒルルク「人はいつ 死ぬと思う…? 心臓を銃 で撃ち抜かれた時……違う。不治の病に犯された時……違う。猛毒キノコのスープを、飲んだ時……違う!!!」(『ONE PIECE』第145話"受け継がれる意志"より)
ももこの魅力とは何か。
3年目、『も〜っと!』よりデビューした、新たなおジャ魔女。
登場当初こそ、「マジョモンロー」という大恩ある魔女を目の前で失ったトラウマと。
帰国子女ゆえ、日本語が苦手というハンデを背負い、コミュニケーションに苦労しているという点から。
その性格は気弱にすら見えてました。
…んが。
「ナマコハッケ〜ン!」(『も〜っと!』第23話「なぎさのハマグリ」より)
と、ナマコを手でつかみ。
「サムライ、チャンバラ、ニホンのドウグ〜」(同33話「天下無敵!? おジャ魔な助太刀」より)
と、日本文化に興味を持ち、これ以上ないくらいわかりやすく曲解してみせる。
こうして、彼女のキャラは「トラウマ少女」から、「天然ボケ少女」へと変貌していったのでした。
(「天然ボケ」キャラははづきだったのに、ももこがその圧倒的な面白さと共に奪い取ってしまったわけで…)
そして、視聴者は叫びました。
「マジョモンローはどこに行っちゃったんだよ!!」
しかし、そうではないのです。
ここまでノーテンキなキャラに育ってしまったももこでしたが、
やはりその心の奥底には、「マジョモンロー」は存在する。
しかしそのことをおくびにも出さずに、明るく振舞う。
…だからこそ、ここまで支持者を集めたのではないかと。
にしても。
この文章のレイアウト。送られた通りに再現しましたが、こんな能力も管理人にはありません。それはともかく。
マジョモンローとの別れの際の、ももこの心情の流れを追尾する表現力にもたまげましたが。
実際にモンローを埋葬までするとは。もぉー泣けた…
でも…
『失ってしまった訳じゃないの、次の命へと生まれ変わっていくのよ』
という、マジョモンローの言葉の通りの最期ですよね。
土に返り、その命は形を変えて受け継がれていく、と。
『も〜っと!』終盤で、ももこはマジョモンローと、ある形で再会(の、ようなもの)を果たします。
そして、"意志"は受け継がれていきます。師から、弟子へと。
“二人の絆”たるピアスが、2人をつなぎとめる限り――
いや、ひょっとすれば、ピアスすら要らないのかもしれません。
絆は、いつまでも受け継がれているんですから。
「ハーイ! 今行くヨーー!!」
と、いつものももこに戻って、親友に返したその声に。
心が張り裂けんばかりの切なさと強さを、読み取りました。
見かたとしては、間違っているかもしれませんが…
この「ほたるのひかり」と、先の「ダイアリー」に、激しいコントラストを感じました。
なぜなら。
「貴方がいなくても笑っていける」
「貴方がいなくても友達と楽しく遊べる」
「貴方が…貴方がいてくれたから今の私がある」
というフレーズに、先のかよこより一歩進んだところにある"答え"を、ももこは見つけた気がするからです。
Dr.ヒルルク「…人に、忘れられた時さ…!!!」(『ONE PIECE』第145話"受け継がれる意志"より)
公開日:2002年07月21日
第一次修正:2002年09月23日